クラッチのトラブルは基本的にマスターシリンダーやレリーズシリンダー(クラッチブースター)などの油圧部品の故障かクラッチを直接動かしているレリーズフォークやレリーズベアリングの故障に大きく分けられます。
クラッチが切れない場合はマスターシリンダーの故障で油圧がかからなくなっているかレリーズシリンダーやクラッチブースターなどのオイル漏れによる油圧低下が考えられます。
中型車以上のクラッチブースターのついている車両の場合クラッチブースターが故障するとブースターで補助していた力が働かなくなってしまうのでクラッチペダルが重くなりクラッチが切れなくなる場合もあります。
またこれらの油圧部品は内部でオイル漏れを起こしている場合があり目視では確認することができないのでマスターシリンダーとレリーズシリンダー(クラッチブースター)を同時に交換することもあります。
基本的にマスターシリンダー及びレリーズシリンダー(クラッチブースター)の交換で解決することが多いですがそれでも症状が直らなかった場合はミッションを降ろしてレリーズベアリングやレリーズフォークの点検のためにクラッチのオーバーホールをする必要があります。
クラッチのつながる位置が変わる場合(クラッチミートの位置が変わる)場合は二つの原因が考えられます。
この場合はクラッチ板の消耗が進んだことによりクラッチ板の厚みが薄くなるため、クラッチペダルを踏んでからクラッチが切れるまでの距離が短くなってしまいクラッチミートの位置が変わっています。
この場合はクラッチ板を交換することで症状は直ります。
この場合は不具合を抱えている部品が複数ある可能性が高いため部品を順番に交換します。
まずマスターシリンダーとレリーズシリンダー(クラッチブースター)を交換してそれでも改善されない場合はミッションを降ろしてクラッチのオーバーホールを行います。
レリーズベアリングやレリーズフォークの損傷が原因の場合ミッションを降ろさないと点検ができないので必然的にオーバーホールとなってしまいます。
また、ベアリングやフォークの損傷はグリス切れが原因の場合が多いです。
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